トレンドラインを抜けたからといって、すぐに新しいトレンドが始まるとは限りません。
そのまま伸びる場面もあれば、押し・戻りが深くなる場面、横ばいが続く場面、反対方向へ動く場面もあります。
今回は、EUR/USDの1時間足(H1)で収集したチャートを使い、トレンドラインと水平線、その後の値動きを整理します。
目的は手法の勝率を示すことではなく、ブレイク後の共通点と相違点を見つけ、次の検証ルール作成につなげることです。
掲載予定の実チャートは15枚です。同じ相場の後続画像や、描画条件の異なる画像を含みます。独立した検証ケース数は未確定のため、勝率やパターンの発生割合は算出していません。
1.今回の検証方針と確認範囲
素材収集では、次の条件を基準にしました。
- 通貨ペアはEUR/USD、時間足はH1
- トレンドラインとダウ構造に基づく水平線の両方を、H1の終値でブレイクした場面を対象とする
- 2本のラインを抜ける順序や時間差は限定しない
- スイング高値・安値は、左右2本ずつの確定足で判定する
- ブレイク後の値動きと押し・戻りを観察する
ただし、保存画像だけでは、すべてのケースについてラインの基準点やブレイク足の終値まで照合できていません。本記事では、画像から確認できる値動きを中心に説明します。
検証時の本人コメントや取引記録に基づく説明には、その旨を記載します。価格が想定方向へ進んだことと、実際に取引して利益を得たことは区別します。
第1波・第2波と戻り率の扱い
今回の検証方針には「第1波と、第2波に相当する押し・戻りを観察する」という項目があります。
一方、第1波をどこからどこまでとするか、第2波の終了を何で判断するかという厳密な定義は、現時点の資料では確認できていません。そのため、本文では原則として「下落後の戻り」「上昇後の押し」など、画像で確認できる動きとして説明します。
また、検証ルールには「戻りが76.8%を超えた場合はエントリー対象外とする」とあります。ただし、基準となる波、測定の両端、ヒゲと終値のどちらで判定するかは確認が必要です。
画像に表示されている78.6%は、この76.8%とは別の値です。両者を読み替えたり、目盛りの表示だけからエントリー可否を判定したりはしません。対象外と判断した場面も、観察ケースとしては残す方針です。
2.参考となる基本形:上昇から下降へ転じる動き
まず、比較の参考となる模式図を見ます。

模式図では、高値と安値を切り上げる値動きの中に、上昇トレンドラインを引いています。緑のラインは主に安値②・安値③を結び、青い水平線は過去の高値①の水準に置かれています。
その後、価格が両ラインを下抜け、水平線付近まで戻ってから再び下落します。
ただし、青い水平線の基準である高値①が、今回の検証ルールで採用するダウ水平線と一致するかは確認できていません。この図は値動きの流れを説明する参考図であり、厳密な検証条件の成立を示す図ではありません。
実チャートでは、次の点を比較します。
- ブレイク前に、どのような高値・安値の構造があったか
- トレンドラインと水平線をどのように抜けたか
- 抜けた後、水平線付近へ戻ったか
- 戻った後に下落したか、それとも別の動きになったか
水平線に戻れば必ず下落するわけではありません。戻りがない場合や、水平線を何度も往復する場合も含めて観察します。
3.基本形に近い例:水平線へ戻ってから下落する
2023年2月:1.08018付近への再接近

画像10では、上昇ラインと1.08018の水平線より下へ価格が移り、その後、水平線付近まで戻ってから再び下降する形が見られます。
「下抜けた水準への戻り」と「その後の下落」を比較しやすく、今回の画像の中では模式図①に近い例です。
ここで確認できるのは、水平線付近への再接近と後続の下降です。水平線を選んだ基準スイングや、実際の売買結果まで確認できたわけではありません。
2022年1月:下落は続いたが、戻り方は同じではない

画像02でも、上昇ラインを下抜けた後に下降が進んでいます。
一方、模式図①のように水平線まで戻ってから下落したかどうかは、明確に確認できていません。
検証時のメモでは浅い戻りに注目していますが、その割合に対応する測定区間は未確定です。ここでは具体的な戻り率を使わず、戻りと後続の下降を観察する例として扱います。
2021年5月末〜6月:戻りと横ばいを挟んで下落する


この2枚では、下方向へ動いた後に戻りや横ばいを挟み、その後に下落が進む様子を観察できます。
模式図①との共通点は、上昇後の下抜けと戻りがあることです。一方、実チャートでは水平線付近での往復が複雑になっています。
画像05と06は同じ相場を含みますが、フィボナッチの両端が異なります。後続の値動きは比較できても、同じ測定条件による戻り率の比較には使えません。
4.下抜けても、下落が続くとは限らない
2022年10月:下落・横ばいの後に再上昇

画像07では、急な上昇に対して引いたラインを下抜けた後、下落や横ばいが続き、右側では再び上昇しています。
下抜け方向の動きがあっても、そのまま下降が継続するとは限らない例です。
検証時には第2波の形成時間に注目しました。ただし、波の開始点と終了点が未確定のため、ここでは「ブレイク後の下落・横ばいが長引いた場面」として扱います。
今後は戻りの深さに加え、どの時点からどの時点までの時間を測るかも揃えて記録する必要があります。
2023年3月:短い上昇ラインの下抜け後に反転

画像09では、短い上昇ラインに対して下方向への動きが生じた後、価格が再上昇しています。
検証時では、「ラインは引けても、明確な上昇トレンドだったと言えるか」という点が課題として挙がっています。
ラインの有無だけでなく、その前に高値・安値の切り上げがどの程度成立していたかも、確認したいところです。
検証時の記録では、H4の上昇起点を下抜けていなかったのでサポートされています。
画像から確認できるのは下落後の再上昇であり、実際の損切りや取引損失ではありません。
5.同じ相場でも、描くラインによって観察対象が変わる


画像03と04は同じ相場を含みますが、描画条件が異なります。
画像03には短い上昇ラインがあり、画像04には下降ラインと別のフィボナッチ測定が加わっています。このため、単純な「買い条件成立前と成立後」の比較にはできません。
同じ相場を見直すことには意味があります。ただし、最初の観察条件と後から変更した条件を分けないと、どのルールで判断した結果なのかが分からなくなります。
今後は、次の項目を区別して整理します。
- 最初に使ったトレンドラインと水平線
- その時点で観察していた方向
- 後から変更した描画や測定範囲
- 変更前の条件で見た結果
今回の2枚も関連資料として紐付け、同一条件の単純な前後比較とは扱いません。
同じ条件で過去チャートを繰り返し確認するために、Forex Testerのような検証ツールを活用する方法もあります。Forex Tester Online公式サイトで機能や利用条件を確認できます(PR)。
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6.上昇方向にも、伸びる例とレンジになる例がある
2023年1月〜2月初め:上昇が続いた例

画像01では、下降ラインを上抜けた後に上昇が続いています。
検証時には、深い押しを待つと参加しにくい場面として注目しました。すぐに上昇したので、上昇の足が遅くなったと仮定できます。
また、白い水平線は1Hの起点に引いたラインで、この白ラインを抜けるまでは買いを検討できます。
2022年7〜8月:上方向への動きの後にレンジ

画像08では、上方向への動きが生じた後、価格が一方向に伸び続けず、上下動を繰り返しています。
画像01との違いは、上方向への動きがそのまま継続せず、レンジになっていることです。
検証時の記録によると、この場面ではH4を下降トレンドと判断していました。
H1とH4の方向の違いが値動きに関係したかどうかは、追加検証する課題として残します。
大きな目線では下降トレンド途中でのトレンドラインをうわ抜け+1Hのダウ理論の崩れだけでは買い優先と判断するには早いです。
7.想定方向に動いても、取引できたとは限らない
2021年5月:同じ描画条件で途中と後続を比較する


画像11と12は、同じ主要な描画条件を維持した途中・後続画像です。右側へ進むにつれて上昇が続いたことを確認できます。
一方、検証時では、十分な押しを待つためエントリーを見送りしないといけない場面です。具体的な注文条件や見送り判断は、検証により決定しないといけません。
方向の見立てと、事前ルールに従って取引できたかどうかを分けて評価する必要があります。
2021年8月:下降した画像と損切り記録を

画像13では、戻りの上昇ラインを下抜けた後、下降が進んでいます。
検証時の記録には、2021年8月の下降ケースで、売りの勢いが強いケースです。2波の押し戻り場面ではほとんど時間を要していないので、実際のエントリーでは赤の←でエントリーして損切は、短期でのトレンドを作った起点の少し上にしないと、1Hの1波の上にするとリスクリワードが悪くなるので検証が必要です。
最終的に下降した相場でも、途中の値動きや損切り位置によって取引結果は変わります。この確認には、チャートと注文・決済履歴の照合が必要です。
2022年11〜12月:上昇の継続と保有の難しさ


画像14と15では、押しを挟みながら上昇する値動きを観察できます。
ただし、2枚は異なる局所的な高値とラインを使っています。同一のエントリーから保有し続けた結果画像ではありません。
検証時には、上方向への動きが続いても、途中の押しに耐えながら保有できるかが課題になりました。
今後、利確と損切りの条件を決めたうえで、どの時点まで保有できるかを再検証する必要があります。
8.今回観察できたことと、今後の確認事項
今回の画像からは、次のような値動きの違いを観察できました。
- 水平線付近へ戻ってから下降する
- 下抜け後も戻りや横ばいを繰り返す
- 下方向への動きが続かず、再上昇する
- 上方向へ伸び続ける場合と、レンジになる場合がある
- 押しを挟みながら長く上昇する
また、画像整理では、同じ相場でも描画条件や測定区間が異なる資料があることを確認しました。
次に必要なのは、ラインの基準点、H1終値でのブレイク、波の定義と測定方法を揃えることです。そのうえで、H4画像や取引記録との対応を確認します。
こうした照合を終えるまでは、独立したケース数、パターンの発生割合、手法の有効性について結論を出しません。
観察した共通点を売買ルールへ整理する手順は、FX手法の作り方にまとめています。損切り条件を決めた後は、資金管理シミュレーターで許容損失額と損切り幅に応じた取引数量を確認できます。
まとめ
トレンドラインと水平線を抜けた後でも、値動きは模式図どおりに進むとは限りません。
水平線への戻りからの下降だけでなく、横ばい、再上昇、上方向への継続も含めて比較することで、次に検証する条件が見えてきます。
今後は、画像から確認できる値動きと検証時の記録を照合し、同じ基準で再検証できるルールへ整理していきましょう。トレンドラインを抜けただけでは、同じ場面は現れないので何枚も何枚も画像比較して検証してルールを固めなければなりません。検証がどれだけ大事か再確認できます。
※本記事は過去チャートの観察記録です。将来の値動きや利益を保証するものではありません。



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